誰にも見せ(られ)ない日記をかく #死なない杯

<はじめに>

ほんとうに自分勝手な気持ちとして、

「みんながひっそり日記をかいていたらいいな」

と思っています。

もしかしたら私が知らないだけで、生きているほとんどの人が日記をかいていて、

「日記をかくこと」をこうして記事にすることは、ものすごく野暮で良くないことかもしれません。

そうだったらごめんなさい。

ただ、いま日記について文章を書くことはそれなりに意味があることだと思うので、書きます。

 

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中学生くらいのときからつい最近まで、年始にはりきって手帳を買うものの、長くて1週間しか書き込む習慣がつかず、ほぼ使わないまま懲りずに新しい手帳を買う、ということを繰り返していました。

私の手帳に対する憧れと期待は、おそらく「ほぼ日手帳ブーム」に起因しています。

ほぼ日手帳」は、手帳の使用例を公式にたくさん公開しており、Instagramなどを見ても、毎日多くの人が、つくったページの写真を撮ってアップロードしています。

それはどれも、カラフルなペンが使われていたり、凝ったイラストが添えられていたり、わくわくするようなスクラップブックになっていたりします。

宝箱のように、自分の好きなものを紙という媒体に敷き詰めるのはほんとうに楽しいと思います。

ただ、それを毎日丸1ページ続けるというのはとても大変で、ある程度の時間と、技術と、心の余裕が必要です。

様々なことに対して飽きるほど言われてきたことと思いますが、

「個人的なことを不特定多数の人に発信できるツール」としてのSNSが、現代には無数に存在します。

おそらく「ほぼ日手帳ブーム」も、SNSと密接な関係にあります。

そして「日記」も、必ずしもプライベートなものというわけではなくなっています。

(プライベートな部分の表出を最も手軽にできるものとしての日記が、「ほぼ日手帳ブーム」のようなものによってSNSに接近し、また、ブログから始まり、SNS自体も強い日記性を持つからです。)

 

ここからまた、私の個人的な話をします。

2020年3月頃からの新型コロナウイルス流行下において、学生である私も、ひとりで家にいる時間がかなり増えました。

その生活の中で、ずっとぐるぐると悩んでいたことがあります。それは、

「誰にも知られない日々の生活や思考に何の意味があるのか」

ということです。

これはおそらく、すごく不健康で、みんなが当たり前に乗り越えているように見えるのに、簡単には答えが出せないし、もっと大きな問題にも繋がりうるおそろしい問いです。

私も、完璧な答えに辿り着いたわけではありません。

それでも、私の、とても大切で信頼している人に、この悩みについて話したところ、以下のようなことを答えてくれました。

 

「意味がないなんてことはない。他人が知らなくても、自分だけが知ってることでも、存在するから大丈夫。自分が忘れなければ良い。」

 

(このときの言葉は、私の中で明らかに希望になっています。この場を借りて、ほんとうにありがとうございます。)

 

この言葉を聞いて、私は日記のことを思い直しました。

出来事を淡々と書くだけなら意外と続けられるということがわかり、手帳の週間ページに毎日4行ずつ、2019年末頃から書き続けていた日記をいざ読み返してみると、

「頭の中の、いつでも思い出せる場所にある出来事」は、ごくわずかなのだということに気がつきました。

生活も、思考も、全てを記録することは不可能です。

でも、自分の日々の証明を何らかの記憶装置に頼るなら、「誰かに見せるためにかいたものだけが、未来の自分にとっての自分になってしまうのは少し悲しいな」と思ったのです。

それから私は、寝る前に書く日記に、出来事のほかの、そのときの頭の中のことも書き留めるようになりました。

その時間は必ずしも楽しいというわけではないけど、もしかしたら、今の自分にとって意味のある再構成かもしれないし、未来の自分の何かになるかもしれない、と思うと、食事や歯磨きのような感覚でずっと続けていられるような気がします。

 

なにを書いても自分が許せば許される場所を、そのなかに込められた生活を、頭の中を、自分でつくって、自分で全力で守ります。

みんなにも、どんな形であってもそういう場所があるなら、その崇高さをひっそり尊ぶので、忘れないように守ってほしいし、もし忘れてしまうことがあるなら、なるべく形を変えないで、持っていてくれたら、普遍的な希望ってそういうことだと思います。

守りましょう。

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<おわりに>

#死なない杯 さんに応募するに当たって、

実際にどういう日記を書いているのかを全く書かないのはどうなんだ?という感じですが、

ここで中身を公開してしまったら矛盾だらけになってしまうので、使っている手帳と文具の紹介だけさせていただきます。

 

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大好きなサンリオショップで購入した手帳です。グッズが少ないベテランキャラクターもたくさん登場してテンションが上がります。例年同じ形の商品が出ているのかはわかりませんが、シールや切り取れるメモも豊富についておりとても気に入っていますし、開くだけでたのしい、が既に完成しているのは相当ありがたいです。

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月間ページの他についている週間ページです。

左側が4行ごとに区切られており、私も初めはこの4行分しか書いていませんでしたが、最近は右ページに線を延長して2倍書いています。

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本文は、ZEBRAさんの「サラサクリップ マーブルカラー」を使用して書いています。たまたま文房具屋さんで見つけたのですが、インクが何色も混ざっており、ぱっと見の変化は少ないものの書き続けるとページ全体でグラデーションのようになってすごくたのしいです。(いつまで購入可能かわかりませんが公式リンクを貼っておきます→https://www.zebra.co.jp/pro/sarasa-marble/index.html )