10/9 日記

昨日と今日、福岡の友達が仙台に来ていたので、私は2日連続高速バスを利用して仙台ー山形間を往復した。

1日目の昼に食べたスープカレーのお店で隣の席の男性2人組が震災の話をしていた。

1人が、「津波発生時に沿岸で運転していて、渋滞の前のトラックの運転手が車外に出て山の方に逃げたのを見て後を追って助かった」という話を、記憶に引きずられるように、相手が相槌を打つまでもなく話していて、盗み聞きなのに聞き入ってしまった。

2日目の今日、仙台駅前でバスを降りて集合場所に向かおうとした時、消防車の大群が見えた。明らかに非常事態という感じだったのでTwitterで検索をすると、どこかで薬品が漏れて負傷者が出ているという断片的な情報を得た。

危険な空気を吸いたくないので、友達に「ちょっと迂回します」とLINEをして遠回りをした。歩きながら情報を追っていると、新幹線の車内の話で、特に辺り一体に広がっているみたいな感じではなさそうだった。それでもなんとなく、有事の空気感に飲まれるのが怖くて遠回りをし続けていた。

去年の秋も、高円寺の火事に居合わせたことを思い出した。

夜、友達と別れる直前に「世界情勢が大変ですね」という話をしていたら、友達が「イスラエルに旅行してた友達が急遽飛行機で避難することになったってストーリーを上げてた」と話していて、私は全く知らない人だけれど、無事帰国できた旨のストーリーを見せてもらって安心した。

仙台は訪れるほどに掴みどころのない街だと思う。グレープバインが「あと6億曲やります!」と言っていた。定番のMCらしい。

 

サイダーの匂いがするときみは言うわたしはぜんぜんわからなかった/橋爪志保